介護保険導入前の制度と問題点

老人福祉法の問題点

サービスの種類やサービスを提供する事業者を市区町村が決める為、

利用者には選択することが出来ませんでした。又、中高所得者に

とっては、経済的に大きな負担がかかります。


*老人福祉法による主なサービスには、ホームヘルプサービスや

デイサービス、特別養護老人ホームの利用などがあります。


老人保健法の問題点

中高所得者にとっては老人福祉法による福祉サービスを利用する

より、老人保健法に基づく老人医療費制度で医療機関などを利用

した方が経済的に負担が小さいことと、福祉サービスの体制が

不十分だったため、一般病院への長期入院(社会的入院)が多く

なりました。その為医療費が増加しました。


*老人保健法による老人医療の主なサービスには、訪問看護、

デイケア、一般病院や療養型病床群への入院、老人保健施設などの

利用などがあります。


その他の問題点

サービスを利用する際は、福祉と医療の別々に申請しなければ

ならなかった。

利用者中心の選択でないため、サービスの質が低下しやすい。

所得調査が必要 など。


老人福祉法

1963年に制定

特別養護老人ホーム創設

老人家庭奉仕員(ホームヘルパー)法制化


老人保健法

1982年に制定

2008年より「高齢者の医療の確保に関する法律」に改称されました。

この法律により、後期高齢者医療制度が新設されました。


老人病院(療養型医療施設)

2003年までに廃止され、介護療養型医療施設と医療療養型施設に

引き継がれています。

介護療養型は介護保険、医療療養型は医療保険が適用されます。

*介護療養型医療施設は廃止予定でしたが、2017年度までに延期に

なっています。

続きはこちらです→ 介護保険制度導入後の改善点

 

 

 

 


■参考文献

インターネット

厚生労働省HP内

◎公的介護保険制度の現状と今後の役割 p3~p5

1.介護保険制度制定の経緯

www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/dl/hoken.pdf

○介護保険制度の概要

www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/gaiyo/index.html


書籍

「最新介護保険の基本と仕組みがよ~くわかる本(第4版)」p102 p103秀和システム発行